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| 北海道新聞より |
懲りない商法
北海道観光を槍玉に挙げるとき、決まり文句がいくつかある。サービス精神に欠ける、団体優先で個人客には冷たい、足の便が悪い、行政や観光協会に知恵がない、集客は航空会社のキャンペーン次第。
いつまでこんな状態を続けるのか。そもそもなぜ、こうなってしまったのか。「2001年北海道の旅」第3部はあらためてあたし達の足元を見つめ直す。
すしネタのシャコは乾いていた。テーブルの瓶に手づかみでガリを補lった経営者は、その手を「ぺろっ」となめた。
観光客の8割近くがすしを楽しみにする小樽の関係者の間で"有名”なあるすし店の実態だ。
その店では観光客が店先に現れると、経営者の合図で店員が外に出て、こう声を掛ける。「ガイド本に広告を出さない分、魚にはお金を掛けているの。美味しいから食べて見て」
経営者は「お客さんに声を掛けるのはほかの店もやっている。衛生管理だって胸を張れる」と悪評に異議を唱える。目の前では職人がタバコをくゆせながら魚をさばく。
「息抜きに吸う時だってある。そんなことよりウチのすし、食べられない味じゃないでしょ」
期待裏切る「特産品」
北海道を訪れる観光客の6割は特産品の買い物・飲食を目標に挙げる。
2月下旬、稚内市で行われた「蟹を食べないかにツアー」の参加客ですら、漁港前の海産物店で真っ先に手にしたのは蟹だった。
戸惑う主催者を気にしながら東京の男性会社員(43)は蟹をかごに入れた。「こんなに豊富に新鮮な蟹があるのは北海道ならでは。しかも安い。親孝行です。」海・山の幸の魅力がいかに大きいかの実例だ。
道観光局が1999年度までに7年間、開設していた「観光110番」には「店頭で注文したスイカと産地、品質ともに違うものが送られて来た」「蟹が普通の宅配便で送られて傷んでいた」などの苦情や意見が200件以上寄せられた。
その場の儲け優先
タラバガニに比べて仕入れ価格の安いアブラガニを「本タラバ」として高く売る。タクシー運転手が観光客をリベートがもらえる土産物店に無理やり案内する。
仕入れ値の倍ほどの価格をつけて土産を売る「折り返し」
道東の町の観光協会で20年以上業界を見続けて来た男性(59)は今も横行する商法を次々と挙げた。
「根底にあるのは、今日明日さえ儲かればという一見(いちげん)客相手の商売意識だ」と嘆く。
団体から個人に底の形が変わり、来道観光客の6割はリピーターだ。
観光地評判、とりわけ悪評はインターネットを通じて早く広く伝わって行く。
観光名所となって久しい「二条市場」(札幌市中央区)は昨春地元密着を掲げて二条市場商店街復興会を発足させた。藤田孝一代表は「地元の客が安心して良い物を買えなくちゃ、観光客にも見放される」と危機感を募らせている。
日本観光協会が東京・大阪で行った調査(99年度 複数回答)では、宿泊旅行で行きたい地域は「北海道」(70%)一位。
一方で食事、土産、接客への苦情も多く、業界では「素材一流、食事二流、サービス三流」といわれている。
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